雲仙九州ホテル

屋根が半分に・・・

今日は、前回のホテル解体記録・4月下旬の続きとなります。

 

前回までは、側面の解体は進行していたものの、正面側はまだまだしっかり残っていて、なんとか全体の原型をとどめていたのですが、それから数日経過しますと様相が随分と変わってきました。

 

 

 

 

 

 

正面からの全景写真です。

最上階屋根の部分から、まるでナイフで真半分に切り取られている状態になっていてぎょっとしました!

 

建物の半分から、山の緑のCGを貼り付けたような状態にも見える、なんとも不思議な光景に・・・!!

 

 

この全景は、長いあいだ「九州ホテル」を代表する景色で、看板と建物を背景に、お客様がよく写真を撮られていました。

 

 

過去にここで撮られた当時の写真を持参してくださったお客様も時々いらっしゃいました。

新婚旅行当時の白黒の写真や、よそいきの服装でポーズを取る子供時代の写真など・・・。

 

「その当時のホテルはこうだったのよ」など、ホテルのエピソードなどを教えていただいたり・・・。

本当に思い出深いですが、いよいよその歴史を語る象徴的な部分が取壊しに入り感慨深い思いになりました。

 

 

 

 

 

 

 

併せて、普段お客様にお見せしていないバックヤードもお届けします。

お客様には馴染みのない場所ではありますが、事務所や配膳、調理場があった場所です。

 

これまで慣れ親しんだ場所なのに、すっかり撤収が終わってしまった空間に入ると、「ここはどの辺りだったっけ?」と、階段や柱を手掛かりに・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スタッフがここで朝から晩までワイワイと頑張っていた光景を思い出し、「いろいろドラマがあったなあ・・・」と懐かしくなりました。

 

 

 

 

 

 

 

星空とコタツ。

 

星空とコタツ!!?

 

なんともミスマッチで意外な組み合わせ!

何の関係性もないようですが、雲仙温泉ではふか~い関係があるのです。

 

 

「ナイト エコタツ ユニークツアー」が10月より雲仙温泉・旧八幡地獄で開催スタートします。

 

 

 

 

9月14日・長崎新聞の記事です。マスコミのかたもたくさん集まってくださいました。

 

 

これは、雲仙の地熱を利用した天然のコタツに入って星空を見よう!という雲仙ならではの珍しい、まさに”ユニーク”なツアーです。

 

“ エコタツ ”とは???
地獄(旧八幡地獄)の石畳の上に、セットしたコタツに入って
ホッカホカになる、まさにエコなコタツ!です。

(もちろん、コンセントはありません!!)

 

開催前にあたり、事前の体験会に参加してきました。

 

場所は、旧八幡地獄。
ここはその昔、現在の雲仙地獄のように湯けむりや沸騰した湯が沸きあがる場所だったそうですが長い長い時間を経て地獄の活動がおだやかになり、今は月面のような景色の場所なので月面地獄とも呼ばれています。

 

 

こちらで星の種類などの説明を受けながら、おのおのがエコタツに入ってみたり・・・

 

 

 

 

 

そのまま地面に横になってみたりして夜空を仰ぎます。

星空観察には、寝た姿勢なので首が痛くなることもなく、不思議と理にかなっている気もします。

 

さらには地表が地熱で全体的に温かいので

地球のパワーを感じられる。

考えてみたらこんな場所ってそうそう無いのではないでしょうか??

 

(特に熱い場所などがありますので少々注意が必要です。)

 

 

 

 

夜空がよりよく見えるよう、光を落として、皆静かに横たわっています。

そうするといろんな思いがよぎります。

 

・・・大地に寝ころぶなんて、子供のときぶりだなあ。

 

地熱のパワーにびっくり・・・大地って生きてるんだ。

 

あ、いま、珍しくスマホさわってないなあ~・・・

 

これまで下ばかり向いて歩いていて、こんなに星がきれいなことに気がつかなかったなあ~・・・

 

 

*星空は街の灯りが少ないほど見えやすいため、雲仙は好条件な場所だそうです*

 

 

このような時間の過ごし方って、初めてでした。

 

日常の慌ただしさから離れ、自然と素朴に向き合い夜空を見上げる自分だけの時間。

まさに「非日常」のひとときを過ごしました。

 

これから寒くなる季節、地熱のあたたかさに癒されますよ~!!

こんな気持ちになれることがホントの価値かもしれません。

 

 

「ナイト エコタツ ユニークツアー」は、10月からスタートします。(毎週土曜日のみ開催)
詳細は、お泊りの各宿泊施設へお尋ねください。

ホテルはいま、こうなっています。

 

ホテルに関して、解体の記録を少しづつ振り返っている途中ですが、

今日はホテルの「今」をお届けしたいと思います・・!

 

 

8月に起工式を行い、それから1ケ月半ほど経過した9月中旬の様子です。

 

 

 

 

「8月となにも変わっていないのでは・・?」と思われるかたもいらっしゃるかもしれません。

 

 

しかし、現場では、基礎を作るため大事な杭打ち工事が着々と進められているのです。

特に、この地は雲仙地獄の中心部。地下は固い岩盤、さらに熱湯が湧き出す恐れもある特殊な場所です。

掘削は特に慎重に行われています。

 

 

写真で伝わりづらいですが、この重機、随分と大きいんですよ。

近づくとかなり威圧感と迫力を感じます。

おそるおそる近づいて。

 

 

 

 

 

地下を掘削し、全長18メートルの杭を、なんと数十本も打ち込んでいくという作業が日々こつこつと続けられています。

 

 

 

 

 

「なにごとも基礎が大事」といわれますが、工事の現場を見ているとそれをつくづく実感します。

基礎あっての建物です。

これからしっかり支えてもらうため、現場の皆さん、大変な作業ですが、なにとぞよろしくおねがいします!

 

 

第二回・スタッフミーティング!!

早いもので9月も中旬を過ぎました。

ホテルを休業してから10ケ月。一年って本当にあっという間です。

雲仙の原生沼もススキが目立ってきましたが、台風一過でさらに秋の風情が深まってくることでしょう。

 

 

 

休業期間中、各地に出向したスタッフ達もそれぞれ皆元気で頑張って

います。

しょっちゅう集まることはできないのですが、時々全員集合し、ミーティングを開催しています。

ということで今日は、6月に開催したスタッフミーティングのお話です。

 

 

前回(3月)のミーティングから3ケ月ぶりとなりました。

それぞれの近況などを聞いていると、前回と比べて任された環境にもだいぶ慣れて頑張ってくれている様子にほっとしました。

 

 

今回のミーティングに向けあらかじめ宿題もありましたが、皆、勉強してきたかな~~??

前回のブログでもお話しましたが、「ホテルのコンセプトづくり」についての話し合いです。

 

 

例題などを交えながら、真剣に取り組んではいるものの、これまでそのような事を考えてみることもなかったし、過去の経験や価値観にとらわれてしまい発想と考え方の切り替えはとても難しいですね。

それを明確にするために、この課題を皆で共有し、これから何度となく討論し推敲していかなければなりません。

 

 

ミーティング後は、懇親会。そして恒例の集合写真です。久しぶりに集合したので、同窓会みたいな雰囲気になってしまいました・・・

 

 

「み、みんな~!! これからですよ~!! 元気で帰ってきてね~!!」

 

コンセプト

 

 

今回の改築にあたり、「どのような時に、どのような方と、どのように過ごしてもらい、どのような価値を届けられるホテルを目指すのか?」

 

 

それが研修などあらゆる分野の先生方、相談した他業界で活躍している方、そして融資を依頼する金融機関からも求められた問いでした。

 

 

私自身、そしてスタッフと共に、コンセプトというものについての本で勉強しては議論し、視察したり、講演を聞いたりして、また議論するを繰り返しました。

 

 

お泊まりいただく全ての人にご満足していただけるホテルは私達の理想ですが、「もはや全てのお客様のニーズに応えることは難しく、それを追うのはもうやめるべき」というのが彼等の共通した言葉です。

それよりも「ウチはこういう宿です‼️という特徴をアピールして、それを好まれるお客様にお見えいただき、ご満足いただけるよう努力する方がいい」と。

 

これまでもホテルを運営しながら思うことはありましたが、いざそれを問われると「意外に難しいことだなぁ」と感じながらのスタートでした。

 

何となくわかるけど、元々コンセプトって何?

 

どうしてコンセプトがいるの? そんなに大事なことなの?

 

じゃ、どうやって作っていくの?

 

どういうものが、いいコンセプトってことになるの?

 

私もスタッフも恥ずかしながら、こういうところからの始まりで、

大袈裟ですが、まるで冒険の旅にでも出かけるかのような気分でした。

 

その答えを考えて、考えて、私達なりの答えを見い出そうと、懸命にもがきました。

 

 

皆様にとっても「これからどんなホテルになるの?」

それが一番のご興味かも知れません。

 

このコンセプトについても、これから回を分けてお伝えしていくことにします。

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  3. 15
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  5. 17
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