雲仙九州ホテル

お肉のちょうどいいところは?

野菜やお魚についてのお話をお届けしていましたが、

今回はお肉です。

 

同時に、厨房機器も検討していましたので、

実際にそれを用いながら、お肉の焼き加減を試して

みようというわけです。

 

 

 

お取引のお肉屋さんに相談して用意してもらったのは、

 

長崎和牛のA5ランクのロース(左)と、

長崎県産牛のモモ(右)。トモサンカクという部位。

(ちょっと写真ではいい色になってませんね(笑))

 

長崎和牛は5年前の全国和牛大会で内閣総理大臣賞に

輝いた長崎県のイチオシ。

これまでもダイニングで+料金で皆様にもご提供して

おりました。

 

最近、脂身控えめで赤身が人気なので「長崎和牛の

ランプを」とお願いしたのですが、「長崎和牛の

ランプはさしが結構強いので違いを知るには、長崎

県産牛のモモの方がいいと思います」というおすすめ

でしたのでお任せしました。

 

さあ、機器をお借りして、実際に調理をする手順で

始めます。

 

 

 

 

 

仕上がりをイメージしながら、時間や温度、機器を使う

手順など何回も変え手探りしながら試していきます。

 

 

 

 

グリルや炭火も試しながらの試作と試食です。

 

 

 

 

 

 

印象として、

食べてみると、このモモ肉、脂身が程よくちょうどいい

おいしさでした。

逆に、A5は(私たちの歳のせいか(笑))脂が強く感じま

した。

 

お好みによりますが、私たち的には「A4ぐらいが

ちょうどいい」と以前から提供しておりましたが、

改めてそう感じました。

 

翌日お肉屋さんとも話しましたが、「日本の和牛は

さしがきれいで多めに入るように育てられている」

 

「また焼き色も中を赤くとなると、見た目では和牛は

脂身で黒くなりがち、雑誌で見るステーキのきれいで

美味しそうなは赤身は海外のものが多い。どっちを取る

かの問題ですね・・・」

 

とのこと。

 

ん~このお肉の分野もなかなか奥深いものです。

やっぱり街中のホテルではないので、地元のもので

いきたいです!

 

しかし料理全体の構成や味付けなどをふまえての肉質の

選択が必要です。

 

近頃は「たくさんの量」を望まれるより、「おいしい

ものを少し」「量が多すぎて残すのが罪悪感になる」

とのご要望が多くなったように思いますし・・・。

 

お肉のランクや、部位の特徴なども勉強してバランス

よく選定しなければいけないなあと感じました。

 

オープンまでに更にいろいろな部位とおいしい焼き方の

試行錯誤を繰り返して、お客様のおいしい!の笑顔の

ために頑張ります!

 

 

地元のお魚事情について その②

食材探しの旅の途中ということを前回お話していました。

今回はその続き、お魚部門です。

 

 

先日、島原半島南部の漁協さんのもとへ伺いました。

 

 

 

 

 

春に伺った際、秋は伊勢海老が確保できるかも?

とのことでしたので・・・!

 

 

天然の伊勢海老は資源の確保のため春から夏の

産卵期は禁漁期間となるそうです。

 

 

そして8月下旬からが漁が解禁とのことです。

季節が限定される食材なんですね。

 

地元でとれる、価値ある食材・・・

これはいいんではないか・・???ウフフ。

 

ということで、秋になるのを楽しみに出かけました。

 

 

 

伊勢海老もサイズがいろいろありますが、特別サイズ

を見せていただきました。

 

 

 

「でかっっっ!」

カゴに一匹しか入らない、こんな立派な伊勢海老を

見たのは初めてです・・・!

威嚇して、つかむと暴れかたもダイナミックです。

 

思わず逃げました。

 

 

 

 

 

 

頭から尾まででも30センチ超え、角まで入れれば

40センチは以上あります。重量は1.8キロほどとのこと。

 

こんなに大きい伊勢海老、お味はどんなものなのか。

抗う伊勢海老には気の毒ですが、せっかくなので活き

づくりにしてもらい、実食します。

 

 

 

 

いただく前は、身が大きい分、味がどんなもんかなあ

・・・と思いましたが・・・

 

伊勢海老のコリコリとした食感も変わらず!!

美味しくいただけました。

 

 

 

最後に味噌汁にしてもらいました。

お椀がちいさいわけではありません。

けっこう大きなお椀だったんですが、足がはみ出して

カニみたいです(笑)。

 

 

 

地元の大物天然伊勢海老!!

こんな立派なものを出せたら、お客様にとって旅の思い出

にはインパクト大だろうなあ~。

 

 

なにぶん天然ものなので、このように大きいサイズの

ものがいつもあるとは限らないでしょうし、期間限定

・数量限定になるとは思いますが、ご提供できるよう

頑張ってみます!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コンセプト②ターゲット

 

どのような方に過ごしていただくホテルを目指すのか?

 

強みと弱みを知った上で、それを次に考えました。

 

 

前回、私達が強みとして提供できることと挙げた事は、

立地と歴史的要素でした。

では、この二つをホテルの良さとして感じてもらえる

お客様は……?

 

 

「子供さん達や若い方々 。  ではなさそう…。」

 

「小さなお子様や小学生にとっても遊び場所があって、
食事もバイキングで周りに気兼ねなく家族で、好きな

ものを好きなだけ食べられる方がいいですよね」

 

「ウチのダイニングでも、コース料理だからお子様は

途中で飽きて、寝てしまってたのを見たとき、可哀想

やら、申し訳ないような気持ちになったよ」

 

「泣く子をあやしながらご夫婦交代で食事されて

いたり……。」

 

「小さなお子様連れのファミリーには、

走り周れるほどの大きなホテルが合ってるのでは

ないかな?」

 

「若い人達、若いカップルのかたにしても 自然風景や

歴史って宿を決めることに影響しますかね?」

 

「お金の使い道も変わっているようだし、そもそも

旅行しますか?」

 

「女子旅?」「母娘旅行?」「グループ 趣味の会?」

などなど、話し合う事、数時間と数日。

 

 

行き着いたのはやはり子育てから離れた「大人」の方々。

それも「ご夫婦」での旅行。

やはり、これが一番フィットするのでは という結論

でした。

 

 

調べて見ると、ある統計では50代~60代のご夫婦の

約5割は年1回以上の旅行をされていると出ていました。

 

そんなご夫婦旅行の中でも、記念日とか、節目の時に、

また奥様孝行など、いつもよりもちょっと特別な場面

に合うホテルになれれば!

 

 

いろいろいろ話し合いながら、私達にとっても、

やりがいを持てるホテルづくりの方向性が

やっと一つ見えてきた!

 

そんな気がしたのでした。

しかし、そう思ったのも束の間…。

コンセプト探しの旅はここからが本番となったの

でした。

 

 

 

島原半島のいろんな風景。その1

島原半島は半日あれば車でぐるっと一回りできます。

近代的なカッコよさはありませんが(笑)、その分

自然が豊かで各地に特徴と風景があります。

 

普段なかなか足を止める機会がなく、それぞれの

町の「ちょっといいところ」を見過ごしてしまいがち

ですが、いい風景に出会ったら記録してお届けできれ

ばと思っています。

 

 

ということで、まずは山(畑?)編!!

 

雲仙から国道57号線を小浜方面に下りる中腹、

「口之津・加津佐方面」への「雲仙グリーン

ロード」へ向かいます。(国道57号線を左折する

ことになります。)

 

途中何度か分岐点がありますがひたすら「口之津・

加津佐方面」の表示をめざして道を進みます。

左右には延々と一面の畑が続きます。

 

 

その途中に「棚畑展望台」の表示が。

 

 

 

 

写真左端に展望台が見えています。道路からほんの少し

丘を登ると「えっこんなところに展望台?」という場所

に、こじんまりと綺麗な展望台があるのです。人に

教えられないとたぶん気がつかない穴場でしょう。

 

 

 

 

 

そしてその道沿い左右には美しい段々畑が

広がっています。

 

 

 

 

「長崎県のだんだん畑十選」選定の地だそうで、

知らなかったですね~

ここは人に教えられられなければスルーしてしまい

ますよね。もったいない。

 

 

 

 

畑の先端には国崎半島が少し見えています。

先にご紹介した展望台からご覧ください。

島原半島のなりたちは、430万年前の火山活動

からはじまっている(!!)そうですが、この国東半島

を展望台から見ると特異な形状をしているのが

よくわかります。

火山活動の跡をはっきりと感じさせる場所のひとつ

です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

厨房機器に、興味津々。

 

ホテルのオープンに向かって、小さなものから大きな

ものまで、あらゆる分野での吟味と選定をしていかな

ければなりません。

 

 

たくさんの課題が山積みになっていますが、それを今

ひとつひとつ決めていく作業の途中です。

 

 

時間をかけて頭のなかでああでもないこうでもないと

悩んだり、押しつぶされそうになったり・・・(笑)

 

 

それでも悩みに悩んだ末、それらを実現化していって

お客様にご披露できる日が楽しみです。

 

 

先のブログでも、設備面や食材面などの課題について

ふれてきましたが、今日は調理面の課題のひとつ、

厨房機器についての見学会に行ったときのお話です。

 

 

新しい機器はワクワクしますね。

 

 

どんな食材をどのように調理してお客様に提供するか。

そのためにはどういった機器が必要になるのか。

 

 

使い勝手や配置などもあわせて検討していきます。

 

 

ということでまずは、使い方など専門のかたの説明を

受けます。

「ふんふん、そういうこともできるんですね・・・」

 

 

 

 

そしてその後、興味津々に近寄っていきます。

はじめて新しい文明にふれた人達みたいになって

います(笑)。

 

 

 

 

別の器具を使ったデモンストレーション。

どんな仕上がりになるのか、皆真剣です。

 

 

 

 

出来上がりを試食し、感想や確認したいことなどを

話し合います。

 

 

 

お客様に喜んでいただける料理をお届けしたい思い、

実際に導入したならば最大限に活用したい思いから、

選定は慎重になります。

 

 

ホテルの弱みとして硫黄の影響が大きいことをお伝え

していましたが、このような厨房器具にも硫黄は大きく

影響し、老朽化ではなくとも突然に故障します。

 

 

(しかも週末や盆正月など、お客様が多いときほど

故障しやすいジンクスが・・・涙)

 

 

私共も業者さんも、両者間でそれが永遠の悩みで

泣かされていますが、お客様に支障をきたすことが

ないよう、相互に協力していくしかないようです。

 

 

 

 

 

 

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