解体も追い込み その②雲仙地獄より
前回にひきつづき、6月中旬の解体記録です。

雲仙地獄の遊歩道を歩いてみました。
雲仙ネコがのんびりと寝ていました。

ネコはのんきでいいなあ。
ここは遊歩道へ入ってすぐのところです。
2階と3階の外壁だけが残った状態でした。ここだけ
見ると、普通の2階建ての住居みたいです。

全景を見るため、遊歩道をさらに登っていきま
した。

壁、窓ガラス一枚でもう向こう側が透けています。
ご記憶の方もいらっしゃると思いますが、もとは
このような建物でしたね・・・。
-300x199.jpg)
建物も、この50数年間お客様のため一緒に
頑張ってきた大事な家族です。
ですが歴史を重ねると同時に建物も年を取ります。
老朽化は否めず、お客様に見える部分は時代に
合わせ、数回にわたり改装や手直しを行って
きました。
特に硫黄の影響も強いので、建物の内臓にあたる
設備面の故障は常にあり、絶えず手当てをして
きました。
「歴史あってこその味わい」とのお声の反面、
古さへの指摘も同時にいただいてきました。
ずっとこのままというわけにもいきません。
これからホテルをどうしていったらいいんだろう。
日頃、お客様をお迎えしながら、心では
長い時間をかけ悩んでいました。
そして様々なことを検討の末、建て替えという
決断に至りました。
決断したものの終わりが見えてくると、家族を
失ってしまうような、これまでの思い出や歴史も
消えてしまうような・・
ついつい離れがたい気持ちでその場に長居して
しまいました。
しかしこれも、九州ホテルの歴史を未来へ繋げて
いくための過程です。
建物に、「これまでよく頑張ってくれました!」
感謝の気持ちで一杯になりました。

