雲仙九州ホテル

「定礎」奮戦記!!

 

今日はホテル解体5月の中旬頃のエピソードを・・・。

 

作業もいよいよ後半戦になりました。

 

 

 

外壁を残して内部作業が着々と進行していました。

 

 

 

さて、学校や大きな建物のすみっこの壁に

「定礎」という石が収まっているのをご覧になった

ことがありますか?

 

建物を建てる際、礎として設置される石=定礎です。

 

こちらは、ホテルの定礎石です。

 

 

よく見ますと昭和38年8月、そして2代目にあたる,

先々代の名前が記されています。

 

解体の経過でこの定礎を撤去する際、取り除いて

みよう! ということになりました。

 

なぜかというと、この「定礎石」ですが、一説にはこの

石の中に箱が納められていて、当時の思い出などを保管

している場合もあるとのことで・・・

 

あのなかに何かお宝が・・・???

 

湧き上がる邪念を払拭しながら((笑)、タイムカプセル

を開く気分で待ちました。

 

 

 

 

 

大きなシャベルが、とっても繊細な動きでそおっと、

そおっと、周囲のコンクリートを壊していきました。

 

 

 

 

指先のような手つきで鉄筋を取り除くこと40分。

 

 

 

 

やっと定礎石にたどりつきました!

 

中心を壊さないよう細心の注意で上部が取り除かれ

・・・。

期待しないようにしていても、ドキドキは高まります

・・・!

 

 

 

しかし・・・!!

 

 

「定礎」石板は無傷ではずされたものの、箱は隠れては

いませんでした。嗚呼・・なんか残念・・・!!

 

 

 

協力してくださった解体の大将も一緒に様子を見守って

いたのですが、大きな背中がちょっぴりがっかりして

いて、申し訳なかったです。期待させてごめんなさい!

 

 

ですが、これまで50年間、お客様のため建物も、

頑張ってくれました!

本当にありがとう!!

 

お宝はでてきませんでしたが(笑)、人生でも

このような瞬間に立ち会わせてもらえることは、

なかなかないことでしょう。

 

 

巡り合わせに感謝した日でした。